いい人をやめるためのたったひとつの方法

コミュニケーション

「人に合わせすぎて疲れる…」
「いい人でいる自分に違和感がある」

いい人をやめて、もっと楽になりたいと思う瞬間ってありませんか。

世の中には断り方や心構えなど、さまざまなテクニックがあふれています。

でも、いい人をやめる方法は、実際はもっとシンプルです。

この記事では、「いい人」というあり方を見つめ直しながら、無理せずに人と関わるためのヒントを探っていきます。

いい人って、どんな人?

優しい、親切、思いやりがある、お人よし…

さまざまな言葉で表現される「いい人」ですが、具体的にはどのような人をイメージしますか?

身近にいるいい人や、あなたがいい人であろうとするときにどんなことに気をつけているか、思い浮かべてみてください。

  • 相手の立場になって物事を考えられる
  • 和を乱さず、場の空気を大切にできる
  • 誰に対しても丁寧で礼儀正しい
  • 期待に応えてくれて、面倒見がいい
  • 人の気持ちに敏感で、自分よりも相手を優先する

一般的にはこのようなイメージなのではないかと思います。

実際に、周囲からは「信頼できる人」「あの人に頼めば安心」と思われていることも多いのではないでしょうか。

負担を感じずにこれらのことを実行できているのであれば、それは本当に素晴らしいことです。

でも、もしこの「いい人の特徴」に沿って行動するときに、

「なんだかちょっとつらいな」

と感じるのであれば、いちど自分の中の「いい人のあり方」を見つめ直した方がいいタイミングかもしれません

いい人をやめられないのはどうして?

やめられない心理

では、いい人でいることが苦しいと感じるのは、たとえばどのようなときでしょうか。
いい人であることの裏側に隠れている気持ちを挙げてみます。

  • 相手にどう思われるかが気になって、頼みごとを断れない
  • 人に嫌われないように、常に気を遣っている
  • 「こう言ったら角が立つかな…」と発言を慎重に選びすぎる
  • トラブルを避けたくて、自分が我慢する道を選ぶ
  • 感謝されることで、ようやく自分の価値を感じられる

これらの気持ちや行動の根底にあるのは、「自己犠牲」「自己評価の低さ」です。

自分が我慢すれば丸く収まると考える、多少無理をしてでも頼みを聞く、というのはまさに自己犠牲の精神からくる行動です。

まわりからは一見すると優しい人、親切な人と思われますが、代償として本人は大きなストレスを抱えてしまう事があります。

また、いい人でいなければ嫌われてしまう、感謝されなければ価値がないと考えるのは、自己評価の低さによるものです。

「自分よりも相手の方が上」と、無意識に上下関係を作ってしまっていると、常に相手の顔色を気にして行動するようになってしまいます。

この結果、いい人であり続けなければいけないと思ってしまうのです。

やめないままでいるとどうなる?自分と相手への影響

無理していい人でいようとすると、苦しさや疲れがどんどんたまっていきます。

そして、苦しさを自覚したまま無理することを繰り返していくと、やがてはもっと深刻な問題にぶつかることもあるのです。

  • 「どうして自分ばかり」と不満がつのる
  • 自分の気持ちが常にあとまわしになる
  • 自分が自分ではないような気がしてくる

最終的には、「人と関わること自体が負担だ」と感じるようになってしまうかもしれません。

さらに、無理していい人であり続けることは、自分だけではなく相手にも影響してきます。

  • いつまでも表面的な付き合いしかできない
    →本音が見えないため、相手にもどこまで踏み込んでいいかわからないと思わせてしまいます。
  • ただの「都合のいい人」だと思われる
    →受け身に見えるため、困ったときにだけ利用されることが多くなります。

人間関係を良くするための「いい人」であったはずなのに、かえって相手との距離がはなれてしまう原因になることもあります。

自分をすり減らすことでしか築けない関係は、長続きしないのです。

いい人をやめるたったひとつの方法

では「いい人」をやめて、なおかつ人間関係を壊さないためには、一体どうしたらよいのでしょうか。
そのためには、たったひとつのことを意識するだけで大丈夫です。

それは、「小さくてもいいから、本音を出してみること」です。

たとえば、こんなかんじです。

  • 行きたくない用事に誘われたとき、今日はちょっと疲れてて…と軽く伝えてみる
    →きちんと理由を添えることで、ただ断るだけよりも柔らかい印象になります。
  • 実はこれ苦手なんだよね、と少しだけ自己主張をしてみる
    →相手を否定することと、自分の好みを伝えることは、まったく別のことです。

いきなり大きく変える必要はありませんし、本音を言うには多少の勇気がいることもあります。

でも、こうした小さな本音を積み重ねていくことで、相手に自分がどんな人間かを少しずつ知ってもらえます。

「この人はこんなことが苦手なんだな」
「こんなふうに物事を考えるタイプなんだな」

相手があなたを理解してくれれば、無理を押し付けられる場面は、自然と減っていきます。
人は、自分の大切な人には、つらいことをさせたくないものだからです。

それでもなお、あなたの本音を踏みにじるような人がいたとしたら、そんな相手とは離れてしまって大丈夫です。

あなたのことを大切にしてくれない人のために、「いい人」であり続ける必要はないのですから。

体験談:いい人をやめたら人間関係が楽になった話

さいごに、筆者自身の体験談を紹介します。

私も人の顔色を伺って相手の意見を優先する、「自称いい人」でした。

表面的にはたくさんの人と良好な関係を築けていましたし、頼りにされることも多かったと思います。

でもあるとき、ふと思ったのです。
「周りの人が思っている私」と、「私自身が思っている本当の私」が、ぜんぜん違うと。

それはとても息苦しく、誰にも理解されていないような感覚になりました。

このままではいけないなと、うっすら思い始めていた時に、職場でとある会議がありました。

みんな自由に意見を出していたので、私も思い切ってひとつ意見を言ってみることにしました。
その結果、

「その案、おもしろいね」

と、賛同してもらえたのです。
それをきっかけに、ほかの場面でも少しずつ思っていることを正直に言うようにしてみたら、周囲の人の反応がだんだん変わっていきました。

「思ってた人と違っておもしろい」
「前より話しやすくなった」

こんな言葉を貰うことが増えていきました。
「本音を言ったら嫌われるかも」と思っていましたが、実際はそんなことなかったのです。

考えてみれば、自分だって、相手が本音を話してくれる方がうれしいです。

もしかしたら、周りの人たちはずっと、「本音を言ってくれなくてさびしい」と感じていたのかもしれません。

いい人をやめることが、人間関係を楽にする一歩となったのです。

まとめ

今回は、「いい人をやめるためのたったひとつの方法」をご紹介しました!

人と関わるうえで、いい人であることが必要な場面もたくさんあります。

でも、いい人をやめたとしても、それは決して悪いことなんかじゃありません。

無理せずに、まずは小さな本音と伝えることから始めてみてほしいです。

本当の「いい人」は、あなたの本音が聞きたいと、きっと思ってくれているはずです。

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