今までの自分と何かが違う、おかしい。
でも、いきなり心療内科や精神科、メンタルクリニックに行くのは不安…
気になるところはあっても、いざ受診となるとなかなか踏み切れないのではないでしょうか。
私も心療内科を受診するまで、ものすごく悩みました。
行ってみた結果、現在私は適応障害の診断が下り、自宅療養中です。
悩んでいるのなら、受診してみることを強くおすすめします。
・毎日つらくて、日常生活にも支障がでている
・心療内科、精神科、メンタルクリニックに行くべきか悩んでいる
・そもそも今の自分の状態が正常なのかわからない
実際に感じた異変
- 四六時中、仕事のことばかり考えている
- 泣いてしまう
- いつもイライラしている
- 眠れない
- 体重が落ちた
- 趣味が楽しめない
- LINEなど、人との連絡が億劫
- 風呂でどこまで洗ったかわからなくなる
私の場合、仕事のストレスが原因でこのような症状が出ました。
ひとつずつ、もう少し詳しくお話します。
四六時中、仕事のことばかり考えている
もともと私は家では仕事のことをあまり考えない人間でした。
それが仕事で大きなストレスを抱えるようになってから、朝起きた瞬間から夜寝るまで常に仕事のことが頭から離れなくなりました。
いままでなら休みの前日はゆったりとした気分で過ごせていましたが、それよりも次の出勤のことが気になって憂鬱になっていました。
泣いてしまう
仕事の話をしていると、涙が止まらなくなることがありました。
はじめのうちは家の中だけで済んでいましたが、だんだん会社でも同じ状態になっていきました。
「自分の頑張りが足りない」
「自分はなんの役にも立っていない」
そんなふうに感じると、自然と涙が出てきました。
周囲の人に気づかれないように、こっそりトイレにこもって泣いたりしていました。
いつもイライラしている
笑うことができなくなり、少しでも気を抜くと口調がきつくなってしまいます。
今までだったら気にならないような、ささいなことですらイライラするようになりました。
状態がひどくなるにつれて、休憩時間に人と雑談をすることすら苦痛になっていきました。
会話に集中できなかったり、何を話しているか途中でわからなくなることも増えました。
眠れない
・夜中に何度も目が覚めてしまう
・起きる予定の時間より、かなり早く目が覚めてしまう
これが2週間以上、毎日続いたため「おかしいのでは?」と思うようになりました。
また、「眠れない」とは少し違うのですが、「眠りたくない・眠るのが怖い」という気持ちも湧きました。
眠ったら朝になって、仕事に行かなくてはならない。だから眠りたくなくて、無理して夜遅くまで起きていてしまう―。
眠らなかったとしても朝はくるのですが、次の日になるのを体感的に遅らせたかったのです。
体重が落ちた
具体的には、約2週間で2㎏減少しました。
短期間でやや大きい体重変化があったため、周りの人からも「痩せた?」と言われるようになりました。
食欲は普段と変わらなかったのですが、無意識のうちに食べる量が減っていたのだと思います。
人によっては、逆に体重が増えてしまうこともあるそうです。
趣味が楽しめない
仕事のことで頭がいっぱいで「趣味なんか楽しんでいる場合じゃない」と思い、焦燥感に駆り立てられていました。
さらに進行してくると、楽しいという気持ち自体がなくなっていき、好きだったはずのことでもやっているとイライラするようになりました。
LINEなど、人と連絡を取るのが億劫
LINEが来てもすぐ返信できない、確認しても放置するということが増えました。
早めに返す必要があるか、どんな文章を返すかなどと考えているだけでストレスが溜まりました。
雑談など重要度の低い連絡は、特に面倒に感じました。
最終的には、LINEの通知が来ただけでも、眉間にしわが寄るようになっていました。
風呂でどこまで洗ったかわからなくなる
普段でも考え事をしているとよくあることだと思いますが、入浴時にほぼ毎回どこまで洗ったかわからなくなったため、異常を感じました。
「今顔を洗った」など、かなり強く意識していないとすぐに忘れてしまうのです。
うつ状態になると風呂に入れなくなるというのを聞いたことがあったので、もしかするとその前兆なのではと怖くなりました。
受診するまでの気持ちや葛藤
「病院に行くほどじゃないかも…」
「仕事を休んでいる場合じゃない。休めない。」
「でも、このまま頑張り続けられるか、わからない…」
このようなことをグルグルと考え続けていました。
根底には、以下のような考えがあったのだと思います。
・会社に迷惑をかけられない
・つらいのはみんな同じなのだから、自分だけ病院に行くのは甘えだ
・自分の頑張りが足りない、自分のせいでみんながもっと苦しくなったら嫌だ
また、メンタルの不調は受診の基準がよくわからないというのも、葛藤する理由のひとつでした。
ストレスのセルフチェックができるサイトは数多くありますが、どれもやってみても受診に踏み切るほどの決定打にはなりませんでした。
どうしても、「気の持ちよう」のひとことで片づけてしまうのです。
受診しようと決めたきっかけ
家族からの指摘
家族から、自分では気づかなった変化について指摘されました。
・なにもせずぼーっとしていることが多くなった
・話していてもうわの空な気がする
・無理して笑っているように見える
・特に泣くような話でもないのに、話しながら泣いている
心の状態などの内面的な問題は、普通ならば本人以外はよくわからないものです。
それが心の中のみにとどまらず、無意識に表に出てしまっていました。
周りから見て明らかにおかしいと感じるレベルであるならば、受診すべきではないかと考えるようになりました。
家族にこれ以上心配をかけたくないと思ったことも、受診を決めた大きな理由です。
実際に心療内科に通っている友人に相談した
心療内科に通っている友人と会う機会があったので、相談してみました。
友人も仕事がきっかけで適応障害になり、休職を経験しています。
体調不良・気持ちの面での不安などを伝えてみたところ、友人が休職に至ったときの状況に似ている点が多かったそうで、
「今はまだ大丈夫だと思ってるかもしれないけど、ある日突然ダメになる可能性があるから早めに受診したほうがいいよ。多分、あと1~2週間くらいで限界が来ると思う。」
と、言われました。
1~2週間という数字がなんともリアルで、説得力がありました。
実際この友人に相談をした1週間後に、限界を感じて心療内科を受診しました。
受診時の印象
思っていたより普通
子どものころに家族の付き添いで心療内科や精神科に行ったことがありますが、そのときは空気が重い・暗いといったイメージがありました。
今回行ったクリニックは、待合室の雰囲気などは特にほかの病院と変わりませんでした。
心を専門に扱うからか、先生や受付の方は柔らかいかんじの方が多く、印象は良かったです。
診察の様子
診察時間は約10~15分とクリニックのサイトに書いてあったので、話すことをある程度頭の中でまとめていきました。
「どのようなことが原因(きっかけ)で、生活にどんな支障が出ているか」
私の場合は明確なきっかけがあったので、それに重点を置いて説明をしました。
初診ということもあり、医師はじっくりと話を聞いてくれていると感じました。
上手く説明ができなくても、必要なことは医師のほうから質問してくれるので、安心感がありました。
受診したあとの生活の変化
休職という選択
現在、私は休職をしています。
退職も考えましたが、いったん休職の選択をすることにしました。
医師から、「症状が重いうちは大きな決断をするのは控えたほうがいい」というアドバイスがあったからです。
・今後の働き方については、休みながらゆっくり考えればよい
・もし今の職場への復職が難しいと思ったら、休職中であっても退職はできる
一般的に休職中の給与は企業からは支給されませんが、条件を満たせば傷病手当金制度の利用ができます。
お金の心配をしなくてよいというのも、休職を選んだ決め手のひとつです。
心情の変化
正直に言うと、受診直後は劇的な心情の変化はありませんでした。
休職するにあたってどう会社と話をしたらいいかという不安も湧きましたし、休むことへの罪悪感もありました。
受診しなければ病気と診断されることもなかったのだから、行かないほうがよかったのではないか…などと自分を責めることもありました。
ただ、専門家に診てもらえたという安心感は大きかったです。
堂々巡りだったところから、一歩前に進んだ感覚も得ることができました。
そして仕事と距離を置いたことで、いままで抱えていた罪悪感や自責の念こそが正常ではなかったのだと、だんだんと思えるようになってきました。
こういった感覚は簡単に取り払えるものではありませんが、少しずつ自分の考え方が変わってきているのを感じます。
受診を迷っている方へ
迷っているなら受診したほうが良いです
一番大切にすべきなのは、「心療内科に行くべきか悩むくらい、今自分がつらい」という事実ではないでしょうか。
そう思わずにはいられないほどの身体の異変や、心の状態の変化がすでに起こっているのだと思います。
たとえ何も病名がつかなかったとしても、それならそれでいいのです。
病名がつくほど悪化してからでは遅い可能性だってあります。
身体の病気と同じで、発見は早いに越したことありません。
「受診する」という行動そのものが、自分の心と身体と向き合うための、重要な一歩となるはずです。
もし「受診してみようかな」と思っていただけたようでしたら、クリニックの選び方についてまとめた記事もあるので、良ければこちらもご覧ください。
さいごに
症状の現れ方は、人によって様々です。
お読みいただいた内容は、あくまでも筆者の実体験をもとにした一例にすぎません。
おかしいと感じたら、一刻も早く専門家に診てもらい、判断を仰ぎましょう。
私は早めに受診して本当に良かったと思っています。
もっと遅れていたら、こうしてブログを書くなんてことはできなかったかもしれません。
受診するようアドバイスをくれた家族や友人にも、心から感謝しています。
このブログが心療内科に行くべきか悩んでいる方の、背中のひと押しとなれば嬉しいです。
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