「なんとなくずっとモヤモヤしてるけれど、理由がわからない」
「ホッとする感覚すら、最近ない気がする」
そんなふうに感じることって、ありませんか?
何をしても楽しくなくて、興味が持てない…
自分の本音がどこかへ行ってしまったようで、落ち着かない気持ちになることもありますよね。
そんなときは、自分自身の「小さな感覚」に目を向けることから始めてみましょう。
この記事では、「自分の本音がわからない状態」と向き合うための方法を、5つのステップに分けてご紹介します!
焦らなくても大丈夫。
できそうなことから、ゆっくり試してみてくださいね。
- 最近何をしても心が動かないと感じる
- 自分がいまどんな気持ちなのか、わかりづらくなっている
- 「どう思う?」と聞かれたときに、うまく言葉にできない
自分の気持ちがわからないのはどうして?

自分の感情が感じられなくなっているのは、いくつもの要因が重なっていることがあります。
例えば…
忙しさやストレスによる疲労
毎日の仕事や家事に追われていると、「生き延びること」が最優先になり、細かい感覚はあとまわしになりがちです。
気づけば「ホッとする時間なんて、いつが最後だったか思い出せない」なんてことも。
ネットによる情報のあふれすぎ
スマホを開けば、次々に刺激が飛び込んできます。
派手なニュースや感情を揺さぶる投稿に慣れてしまうと、日常のささやかな出来事では心が動きにくくなります。
過去の挫折や失敗の影響
「どうせまたダメだろう」と思うと、心を守るために無意識に感情を鈍らせてしまいます。
本当は思っていることがあるのに、自分で気持ちにブレーキをかけてしまうのです。

どれも私たちの身近にあることですね。
「本音がわからない状態」は特別なことではなく、誰にでも起こる可能性があります。
ここで大切なのは、「本音は消えてしまったわけではない」ということ。
気づけなくなっているだけで、自分の中にしっかり残っています。
少しずつアンテナを戻していけば、また本音に触れられるようになっていきますよ。
大きな出来事や強いストレスがきっかけで、自分の気持ちがわからなくなることもあります。
もし心あたりがあるときは、一人で抱え込まずに専門家の力を借りるのも大切です。
私自身がカウンセリングを受けたときの体験記事もありますので、よかったら参考にしてみてくださいね。
本音を取り戻すための5つのステップ

ここからは、本音を少しずつ取り戻すための、具体的なワークをご紹介します。
5つのステップに分けていますが、ぜんぶを順番どおりにやる必要はありません。
「これはできそう」「これはちょっとやってみたい」
と思ったものだけで大丈夫です。
すでに自然とできていることがあれば、それは自信をもっていい部分です。
足りないと感じるところだけを、無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。
【STEP1】体の反応や行動に目を向ける
心の状態は、無意識のうちに「体の反応」や「行動」として表れることがあります。
例えば、緊張して手が震えたり、落ち込んでいるときに声が小さくなったりすることって、ありますよね。
自分では意識していなくても、体や行動は素直に気持ちを映し出しているのです。
逆に言えば、その反応を手がかりにして、今の感情を見つけることができます。
こんなふうに、自分のちょっとした変化に気づくことから始めてみましょう。
「心を感じ取る力が鈍っている」と思うときほど、
「体の反応」→「感情」
という順番で紐解いていくと、本音に近づきやすくなります。
最初は曖昧でもかまいません。
「なんとなく眠い」「ちょっと力が抜けた」
それだけでも、立派なサインとして受け取れますよ。
【STEP2】五感を使って感じ取る
体の反応と感情を結びつけることに慣れてきたら、次は「五感」に注目してみましょう。
STEP1が「自然に起こる変化から知る”受動的な練習”」だとすれば、
このSTEP2は「自分から感覚を取りにいく”能動的な練習”」です。
小さな体験の中に、自分の心がふっと動く瞬間があります。
「これは好き」「これはちょっと苦手」
という感覚が積み重なっていくと、だんだんと「自分だけの基準」が育っていきますよ。
【デジタルデトックスのすすめ】
情報や通知から少し距離を置くと、心身のリズムが整いやすくなると言われています。
スマホを手放すことで、そのぶん目の前の音や色・香りに集中できるのもメリット。
五感を研ぎ澄ませるにはぴったりの環境です。
短時間でもいいので、ぜひ気軽に取り入れてみてくださいね。
【STEP3】シンプルな言葉で表現してみる
体の反応や五感から感情をふんわりとつかめるようになったら、次はそれをシンプルな言葉で表現する練習をしてみましょう。
むずかしい言葉にしようとしなくて大丈夫です。
子どもでも使えるような、短くてやさしい言葉で十分なのです。
- 嬉しい
- 楽しい
- おもしろい
- ワクワクする
- 悲しい
- さびしい
- くやしい
- イライラする
たった一言でも、感情にラベルをつけられると「自分の気持ちがここにある」と確かめることができます。
さらに、慣れてきたらもう少しだけ踏み込んで、「なぜ?」を考えてみましょう。
こうやって段階を踏んで言葉にしていくと、
「感覚」→「感情」→「本音」
へと少しずつ近づいていきます。

誰かに伝えるためというより、
まずは自分が自分を理解するための練習だと思ってくださいね。
【STEP4】「出来事だけ」を日記に書く
その日あった出来事を、日記に書いてみましょう。
長い文章にする必要はなく、箇条書きで一言だけでもOKです。
「本音を見つける練習なのに、出来事だけでいいの?」
と思うかもしれませんね。
でも、これにはちゃんとした理由があります。
感情が動くときは、まず最初に「出来事」があるからです。
出来事を思い出すだけで、そのときの感情も引っ張られるようにしてよみがえってきます。
とくに「悲しい」「つらい」といった強い感情は、無理に文字にすることで逆につらさが強まることもあります。
だからこそ、あえて出来事だけにとどめるのは「心を守る」方法としても効果的なのです。
あとから見返したときに、「そういえば、このときは疲れてたな」などと気づくことができれば、それだけでいいのです。
【STEP5】感じた気持ちをそのまま認める
1〜4のステップを積み重ねていくと、少しずつ本音が顔を出してくれるようになります。
最後のステップは、とてもシンプル。
浮かんできた気持ちを否定せず、そのまま受け止めることです。
感じた気持ちは、たとえマイナスであっても大丈夫。
どんな感情であっても、それはあなたの中から出てきた、大切な「本音」です。
感情に正解や不正解はありません。
「これは良い」「これは悪い」と、ジャッジする必要もないのです。
むしろ、「そう感じているんだな」と認めること自体が、本音に近づくための第一歩になります。

心の中は、誰の評価にもさらされない、あなただけの自由な空間です。
安心して、どんな気持ちもそのまま置いておいてくださいね。
無理せず続けるコツ

必要なものだけ、少しずつ
最初にもお伝えしたように、この5つのステップは全部を完璧にやらなくても大丈夫です。
例えば、
「嬉しい・さびしいなど、言葉にすることはできそう」
と思ったら、いきなりSTEP4から始めて「出来事日記」をつけてみてもOK。
「最近、五感をあまり意識していなかったな」
と感じる人は、STEP2だけ取り入れてもいいのです。
自分に必要だと思う部分だけを、ちょっと試してみる。
それだけでも十分に価値があります。
また、続けるときには、こんなことを意識してみてください。
本音を見つけるには、心の余裕やゆとりがとても大切です。
「少しできただけでも前進」と、自分にやさしく声をかけてあげてくださいね。
うまくいかないときは
ご紹介した方法を試しても、どうしてもピンとこなかったり、気持ちが見えてこないこともあるかもしれません。
そんなときは思い切って、いちど「本音を探す」ことをやめてみましょう。
自分の気持ちがわからないと、不安になって「何かしなきゃ」と焦ってしまいますよね。
でも実は、その「どうしよう」という気持ちをずっと抱え続ける状態こそ、心に大きな負担をかけてしまうのです。
無理に本音を探そうとするのをやめて、いま目の前にあるものに意識を向けてみてください。
そんな、「今ここ」の感覚に集中してみる。
意外とそれこそが、本音へとつながる近道になることもあるのです。
まとめ
今回は、自分の本音を見つける5つのステップをご紹介しました!
- 体の反応や行動に目を向ける
- 五感を使って感じ取る
- シンプルな言葉で表現してみる
- 「出来事だけ」を日記に書く
- 感じた気持ちをそのまま認める
気持ちがわからなくなると、感情や感覚まで鈍ってしまうのは自然なことです。
でも、小さなサインを丁寧に拾っていけば、隠れていた本音は少しずつ顔を出してくれます。
そして本音とは、無理に探しに行かなくても、はじめからちゃんとここにあるものなのです。
そう思えるようになると、
「自分の気持ちはなくなっていない」
「私は大丈夫」
と、安心して自分に寄り添えるようになりますよ。
『好きなこと』がわからなくなってしまったときに役立つ記事もあります。あわせて読んでいただけたらうれしいです。
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