「なんだか今日はぜんぜんやる気が出ない…」
がんばろうとしても無理な日って、ありますよね。
焦る気持ちもあるけれど、動けなくて、つい自分を責めてしまう―。
こんな「やる気ゼロの日」とは、どうやって向き合っていけばいいのでしょうか。
この記事では、「やる気ゼロなときに現れる特徴」や、「がんばれないときの上手な休み方」についてお話していきます。
やる気ゼロって、こんなとき
「やる気ゼロな日」は、大きく分けると2パターンあります。
- がんばれば動き出せる日
- がんばってもどうにもならない日
それぞれどんな特徴があるか、見ていきましょう。
【タイプA】がんばれば動き出せる日
「やらなきゃいけないことがあるけれど、ついSNSばかり見てしまう」
「次の休みは部屋の片づけをしようと思っていたのに、いざ休みが来ると気分が乗らない」
タイプAの特徴は、「ちょっとした行動や刺激でエンジンがかかることがある」ということです。
こういう日は、とりあえずやれそうなことからやってみるというのもアリです。
やらなきゃいけないこととはまったく関係のない行動であっても、思いがけずやる気を後押ししてくれることがあります。
今はやる気ゼロでも、きっかけがあれば意外とすんなり動き出せたりします。
やっているうちにモチベーションが上がったり、気分が乗ってきて思いのほか作業がサクサク進む、なんてこともあると思います。
自分でやる気をコントロールする方法についてまとめた別記事もありますので、よろしければこちらも参考にしていただけると嬉しいです。
【タイプB】がんばってもどうにもならない日
タイプBの特徴は、「気合いや工夫ではどうにもならない」という点です。
たとえば、このようなことが挙げられます。
心も体も完全に疲れ切ってしまっていると、動くこと自体が億劫だと感じてしまいます。
行動を起こすための、エネルギーが足りていないのです。
このような日は、「あえてなにもやらない選択をする」というのも必要になってきます。
今日の自分はどっち?簡単な見分け方
このAとBのタイプは、たったひとつの質問で簡単に見分けることができます。
それがこの質問です。
Q:やる気が出ないのは、「やらなきゃいけないこと」に対してだけですか?
好きなこと・楽しいことでもめんどくさく感じるのであれば、それはBタイプのサインかもしれません。
たとえば、いつもなら癒しとなる趣味や、気軽に楽しめる動画すら「今は無理」と感じるとき。
そんな日は、無理にやる気を出して頑張ろうとするとかえって疲れてしまいます。
何もしたくない、動くのがつらい…と感じるのであれば、しっかり休んでくださいね。

やる気ゼロな日の休み方のコツ
「今日は休む日」とちゃんと決める
まず、「きょうは何もせずにひたすら休む日だ!」と決めることから始めます。
やらなければいけないことが頭の片隅に残っている状態だと、心が休まらないからです。
そもそも、今日やろうとしていたことは、絶対に今日やらなければいけないことなのでしょうか。
何らかの締め切りがあることであれば別ですが、そうでないのなら一日くらい先送りにしても大きな問題はないはずです。
こんなふうに考えながら、心を充分に休めることを優先します。
このとき、今日はやらないと決めた自分を責めてしまわないようにしましょう。
「休みだって必要なんだ」と自分を許すことが大切です。
「なにもしない」をする
今日は休む日!と決めたら、「何もしないこと」をとことん追求してみましょう。
生産的にしよう・意味のある時間にしようとは考えずに、「無」の時間に没頭するのです。
スマホやテレビも、思い切って今日だけはお休みしませんか。
ぼんやり眺めているだけであっても、飛び込んできた情報を見ると何かしら考えてしまいますよね。
暇をつぶすのではなく、暇をそのまま味わうイメージで過ごします。
ただぼーっとしているなんてもったいない、と思うかもしれませんが、やってみると案外心地よいものです。
情報過多やタスク過多で疲れ切った脳を、リセットすることができますよ。
五感を使って心をデトックス
人はストレスや疲れを感じると、無意識に体がこわばり、脳が警戒モードになります。
こんなときは、心のデトックスが重要です。
デトックスとは一般的に、体内から毒素を排出し、体がもつ本来の機能を高めていくことを言います。
五感(視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚)を心地よく刺激することによって、心の毒素(=マイナスな感情)を手放して、リフレッシュしましょう。
五感 | 具体例(すぐ試せるもの) | 期待できる効果 |
---|---|---|
聴覚 | ・川のせせらぎや雨音などの自然音BGM ・テンポの遅いピアノ、オルゴールの音楽 | 脳のα波が優位になり、副交感神経がオン。思考のノイズを取り除く。 |
嗅覚 | ・ラベンダー(鎮静) ・ベルガモット(気分を明るく) ・ヒノキ、白檀(安心感) | 嗅覚は脳へダイレクトに届くため、感情をすばやく落ち着かせる。 |
視覚 | ・間接照明、キャンドルの柔らかい光 ・森や海など自然風景の動画 | 明るさや光の強さ・色によって、気分を変えられる。 |
触覚 | ・ふわふわな毛布 ・肌触りのよいクッション | やさしい皮膚刺激でオキシトシンが分泌され、安心感がアップ。 |
味覚 | ・白湯やハーブティー ・味が濃すぎないお菓子 | 温かさと安心できる味で、内臓側から副交感神経を刺激。 |
できるだけ脳を働かせずに、身体的な感覚を優先した行動をとるのがポイントです。
小さな心地よさを積み重ねていくことで、心が良い方向に切り替わっていくのを感じられます。
インプットに切り替える
どうしても休むことに罪悪感を感じてしまったり、何もしないと気持ちが焦るというときは、楽しみつつインプットにつながる行動をしてみてはいかがでしょうか。
- 本を読む…知識が増える、新しい知見が得られる
- 散歩、ストレッチなど軽めの運動…健康につながる
- 動画鑑賞…コンテンツ次第で学習も可能
このように、楽しんでできることにも意味があると思えば、罪悪感を軽減できるかもしれません。
「ちゃんと休む」という観点からいうとあまりオススメはできないのですが、心理的負担を減らしたいというときはこのように考えてみてもいいと思います。
上手に休んだそのあとは
ゆっくり休んだ日は、ぜひ夜寝るときに「休んでよかった」と自分を肯定してあげてほしいです。
休んでよかったのかな…と考え始めてしまうと、寝つけなくなって翌日起きた時にまたつらくなってしまうかもしれません。
また、休んだ翌日は「休んだのだから頑張らなくちゃ」と気負いがちになりますが、完璧にこなそうとすると心の負担が大きくなります。
無理せずひとつずつ片づける、くらいの気持ちのゆとりを保って取り組むくらいでちょうどいいと思います。
もし、休んでも元気がまだ戻っていないようであれば、疲れの原因を一度見直してみてはいかがでしょうか。
自分ではよくわからないときは、信頼できる人に相談するなど、ほかの人の意見を参考にしてみるのもオススメです。
休んでも気持ちが上向かない状態が長い間続いている場合、「やる気」とはまた違った問題が隠れている可能性もあります。
筆者が心療内科を受診したときの記事もありますので、よろしければこちらも合わせてご覧ください。
おわりに
「何もしない時間」は怠けや甘えではなく、誰にとっても必要な時間です。
今日はやる気ゼロな自分だと受け入れることで、心と体からの大切なメッセージを受け取れることもあります。
上手に休むことこそが、「また明日から頑張ろう」という気持ちのエネルギー源になってくれるかもしれませんよ。
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