LINEやチャットのやりとりが主流となったいま、電話をする機会はほとんどなくなりつつあります。
だからこそ、急に電話対応をすることになったとき、
心臓がドキッとしたり、頭が真っ白になったりしませんか?
仕事関係など、ビジネスに関わる電話なら、なおさらですよね。
「失礼なことを言ってしまったらどうしよう」
「ちゃんと受け答えできるかな」
そんな不安が押し寄せてくることもあると思います。
この記事では、「ビジネス電話での不安」を軽くするためのヒントをまとめました。
電話が怖いと感じる原因も解説しながら、「どうすればちょっとでも楽になるか」をお伝えしていきます。

私はコールセンターで8年働いていました。
とはいえ、最初から電話が得意だったわけではありません。
緊張して言葉が出てこなかったり、終わったあとに一人で反省したり…。
そんな経験もふまえつつまとめたので、参考になれば嬉しいです!
電話が怖くなるのには理由がある

電話が怖くなるのには、ちゃんと理由があります。
それは、電話が「評価される場面」になりやすいから。
何を言うか、どう言うか。
そのひとつひとつを聞かれて、判断されているような感覚になってしまうのです。
ここからは、そんな「電話が怖くなる理由」について、具体的に解説していきます。
お互いの顔が見えない
対面であれば、表情やしぐさから、相手の気持ちをなんとなく感じ取ることができます。
でも、電話だとそういった視覚的な情報が一切ありません。
相手の声のトーンや話し方だけを頼りに会話しなければならないのは、不安ですよね。
それに加えて、こちらがどんなに笑顔で話していても相手には見えません。
「ちゃんと好意的に話してますよ」
「あなたの話をきちんと聞くつもりですよ」
という気持ちを、声と言葉だけで伝えなければならないというのもプレッシャーになります。
聞き返すのが怖い
電話は、電波の状況や環境によって、声が聞き取りにくくなることがよくあります。
それだけでなく、相手の声が小さかったり、早口だったりすると、何を言っているのかわからなくなってしまうこともありますよね。
「もう一度聞き返しても大丈夫かな」
「失礼だと思われないかな」
と迷って、つい言葉を飲み込んでしまう。
「どうするのが正解なんだろう」と考え込んでいるうちに、話が進んでしまって余計に聞き返せなくなる…。
そんな経験があると、電話に出ることが一気に怖くなってしまいます。
言葉がすぐに思い浮かばない
電話で話すこと自体に慣れていないと、それだけで緊張してしまうものです。
敬語などの適切な言葉がすぐに出てこなかったり、伝えたいことがうまくまとまらなかったり。
さらに、相手の機嫌が悪そうだったり、言い方が強かったりすると、委縮してしまうこともあります。
そんな中で沈黙が続くと、「何か言わなきゃ」と焦って、余計に言葉が出てこなくなる。
気がつくと、「えーと」「あのー」ばかり繰り返してしまっていた…なんてこともあるかもしれません。
心の準備をしている時間がない
電話を受ける側の場合、自分でタイミングを選ぶことができません。
出るまではどんな用件なのかもわからないため、事前に準備をする余裕がないことも多いですよね。
自分では判断できないことを聞かれたとき、どう対応すればいいか困ってしまうこともあると思います。
「わからないことを聞かれる」というのは、想像以上に心に負荷がかかるものです。
このストレスが積み重なることで、電話に出ることを無意識に避けてしまうこともあります。
電話が怖くなくなる5つのヒント

電話が怖くなくなるには、スキル以上に大切なことが2つあります。
それは、「できる範囲で準備をしておくこと」と、「完璧にやらなくても大丈夫、と自分を許してあげること」です。
この考え方をもとに、「電話が楽になるヒント」を5つご紹介します。
少し意識を変えるだけで、電話に対する心のハードルは大きく下がりますよ。
①定型文を作っておく
電話は「受け応えの型(定型文)」をあらかじめ用意しておくと、気持ちがぐっと楽になります。
例えば、
など、最初のひとこと目は特に定型文にしやすく、汎用性も高いです。
何回も繰り返すうちに、口になじんでスルッと言えるようになっていきます。
慣れないうちは、ふせんに書いて見えるところに貼っておくのもオススメです。
「これを言えば大丈夫」という言葉があるだけで、電話応対の安心感はかなり変わります。
②メモを用意する
自分から電話をかける場合は、事前に簡単な台本を作っておくと安心です。
要件や伝えたいポイントを、箇条書きでいいのでメモにしておきましょう。
手元にメモがあると、話の流れを思い出したり、落ち着いて言葉を選んだりしやすくなります。
緊張していると、「わかっていたはずのこと」が急に出てこなくなることがあります。
そんなときは、頭の中だけで処理しようとしないことが大切です。
また、相手の話を書き留めるのにも役立つので、メモは「保険」のようなものだと思っておくといいですよ。
③聞き返すときは理由を添える
電話をしていて、聞き取れなかったり、相手の言っていることがわからなかったりしたときは、聞き返して大丈夫です。
わからないまま話を進めてしまうと、思わぬ行き違いが起きてしまうこともあります。
聞き返すときは、理由を添えるのがポイントです。
例えば、
「声が少し途切れてしまったので、もう一度お教えいただけますか」
といったように伝えると、相手も状況を理解しやすくなり、優しく教えてくれます。
④正しい敬語を使うことより、敬意を大切にする
電話では、ビジネス文書のように完璧な敬語で話そうとしなくても大丈夫です。
もちろん最低限のマナーは必要ですが、チャットやメールと違い、電話での会話は目に見える形では残りません。
多少言い回しを間違えたとしても、耳で聞いて処理できる情報には限りがあるため、聞く側は敬語が正確かどうかまで細かく気にしていないことがほとんどです。
それよりも、ずっと大切なのは声のトーンです。
誠実さは、声に出ます。
上手に敬語を使うことよりも、相手を尊重することを意識する。
そのほうが、結果的にお互いに気持ちよく電話ができます。
⑤いざとなったら、折り返す
電話中、どう対応すればよいか迷ったり、焦って混乱してしまうこともあると思います。
すぐに別の人に取り次げる場合は問題ありませんが、難しければ「折り返し」を提案するのも、立派な選択肢のひとつです。
いったん仕切り直すことで、内容を整理したりメモを用意したりなど、落ち着いて準備できます。
折り返しをする場合は、以下の2つを確認するようにしましょう。
また、「いつでも大丈夫」と言われた場合でも、「◯時ごろにご連絡します」とおおよその時間を伝えておくことが大切です。
そうすることで、相手も安心できます。

無理にその場で完璧に対応しようとしなくても大丈夫ですよ。
電話とチャット、それぞれ向き・不向きがある
苦手意識を持つ人が増えてきた電話ですが、「電話だからこその良いところ」もあります。
そこで、電話とチャット(メール)それぞれの特徴を、メリット・デメリットに分けて表にまとめてみました。
| 項目 | 電話 | チャット(メール) |
|---|---|---|
| 即時性 | ◎すぐに伝わる、確認できる | △返信に時間がかかることも |
| 正確性 | △聞き間違い、言い間違いのリスク | ◎記録に残る、見直せる |
| 柔軟なやりとり | ◎会話のなかで調整しやすい | △一問一答になりやすい |
| 心理的ハードル | △緊張しやすい、慣れが必要 | ◎落ち着いて対応できる |
| 感情の伝わりやすさ | ◎声のトーンで気持ちが伝わる | △感情が伝わりにくい |
| 記録性 | △自分でメモする必要がある | ◎自動で履歴が残る |
| マナーの難しさ | △とっさの敬語力が求められる | ○確認してから送信できる |
こうして比べてみると、電話とチャットは、お互いのデメリットを補い合う関係だということがわかります。
電話の「スピード感」や「臨機応変さ」は緊張や怖さを感じる原因になる一方で、見方を変えれば大きな強みでもあります。
「できるなら電話は避けたい…」
そう思ってしまう気持ちは、とても自然なものです。
でも、電話の良いところを知って、「好き」になれなくても「嫌いじゃない」と思えたら、電話は大いに役立つ武器になってくれますよ。
コールセンター経験者の「あるある失敗談」

最後に、コールセンターで働いていた私自身の、「電話での失敗談」をいくつかご紹介します。
電話が仕事の中心だった分、失敗の数もそれなりに重ねてきました。
「中の人」でもこんなふうにつまずいてきたと知ることで、電話に対する緊張が少しでも和らいだら嬉しいです。
名前を間違えてしまった
・石田(イシダ)さん → 三島(ミシマ)さん
母音が同じ苗字って、電話だとすごく聞き取りづらいんですよね…。
・中山(ナカヤマ)さん → 山中(ヤマナカ)さん
上下を入れ替えてもよくある名前の人は、呼んでるとだんだんどっちだったかわからなくなります。

名前の間違いはトップクラスでアカンやつなので、
復唱・確認を確実に行いましょうね!
(私は何度もやってますが…)
一言目から噛んでしまい、パニック
「お電話ありがとうございます」と言おうとして、
「おだんわ…あっ、お電話ありがとうごじゃ…すみません…」
と噛み倒して、シーンとしてしまったことがあります。

一言目から噛むと、精神的ダメージが大きいです。
ドミノ倒しのように噛みまくることもあります。
こんなときこそ勇気をもって少し間をあけて、仕切り直しましょう!
相手の話にかぶせてしまった
「さようでございますか」
と相槌を打とうとしたら、相手の話にガッツリかぶってしまい、微妙な空気に。
焦って、謝って、またかぶって…悪循環。

一度かぶるとそのあと何度でもかぶるんですよね…不思議。
・相手が話し終わったか
・話し始めようとしていないか
を集中して聞き取ることが大切です!
まとめ
今回は「ビジネス電話が怖くなくなるためのヒント」をご紹介しました!
- 定型文を作っておく
- メモを用意する
- 聞き返すときは理由を添える
- 正しい敬語を使うことより、敬意を大切にする
- いざとなったら、折り返す
使う機会が減ってきているものの、電話は今も現役のビジネススキルのひとつです。
たまにしか使わないからこそ、怖く感じてしまうものですよね。
もし、「どうしても苦手だな」と感じるときは、こんなふうに考えてみるのもいいかもしれません。
電話の向こう側にいるのも、同じ人間。
もしかしたら、相手も緊張しながら電話をかけているかもしれない、と。
実際、電話が苦手な人は増えています。
相手も電話が得意とは限りません。
「自分だけじゃない」と思えるだけで、気持ちが楽になることもありますよね。
電話は、数をこなすうちに少しずつ慣れていくもの。
焦らず、できることから向き合ってみてくださいね。
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